お気楽情報部 OID経営戦略研究所

ロードバイクは完全なインストールベース利益モデル&販売後利益モデル。どうもお気楽情報部のぱやぱやと申します。OID(Optimistic Informational department)というわけです。趣味はロードバイクと映画鑑賞と経営学研究です。

SHAKE SHACKの無料配布に学ぶ! ~無料とはなんだ?~

どうも、お気楽情報部のぱやぱやです。

11月ももう終わりですねえ。今年も年末調整の時期がやってまいりましたが、皆さんどうでしょうか?たくさん返ってくるといいですねえ、おカネ。私は昨年友人たちとケンタッキーパーティーしましたねえ。年末調整で返ってきたおカネでね(笑)

 

さて!!

今回から本格的に私の専門分野である「フリー(無料)」について入っていきますので。そしてどういったテーマなのか。実は前回の予告通りです今回も登場いたします!!

そうです、「SHAKE SHACK」です。

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↑東京駅から徒歩5分くらいのところ。「国際フォーラム店」です。2017年夏休みの旅行最終日はここで果てました。ビール片手にハンバーガーに食らいつく最高のひと時をまた味わいたいものですなぁぁあ。

 

本題に入る前にですが、

何度も言っていますように、私の専門分野は「ビジネスモデル」です。その中で特に「儲けないコンテンツで儲ける」という分野には特に力を注いでおります。「儲けない」とは、フリー(無料)や、利益獲得の対象ではない、といった意味で使っておりますので誤解のないようにどうかお願いします。

 

さて本題に入っていきましょう。

~高級ハンバーガーを1500個無料配布した「SHAKE SHACK」~

2016年5月3日~5日の3日間、「SHAKE SHACK」は一日500食のハンバーガーを無料配布しました。配られたハンバーガーは「シュルームバーガー」といい、1つ920円もします。しかし、高いだけあって味は確かです。「シュルーム」とはプレスして平らになったマッシュルームをフライしたもので、コレがナカナカ肉厚でうまい!!私は以前「シャックスタック」というハンバーガーも食べたのですが、こちらにも「シュルーム」が入っておりまして・・・・・ジュルリ。

 

話が完全にそれてしまいました。また今度別の機会に書きます(笑)

 

1日500食ですので、3日間で1500食になりますね。こんなとんでもない量を無料配布しちゃって大丈夫なんでしょうか!大丈夫なんですか!?

何の戦略もなしにするとは到底思えません。

無料で配布することによる効果はザックリ言うと以下の2つですね

・味を知ってもらえる

・お店そのものを知ってもらえる

ですが、これで終わるなら研究なんてする必要ありませんね。

もっと深く見る必要があります。さて、どういった効果があるのでしょうか?

私が考えた彼らの狙いは以下の3つです。

「クールなブランド」でファンを獲得する

 

既存ファンの邪魔をしない

 

将来獲得利益を増やす

 

以下ではこれら3つに絞って論を展開します。

 

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↑これがシャックスタックです。シャックバーガーばかり食べてんだよなあ。でも12月に東京行く予定があるのでシャックスタックを食べちゃおうかな!

 

企業が獲得すべきは、美しくも狂おしいファンである ~ぱやぱや~】

 

「クールなブランド」でファンを獲得する

☆大抵のことは「クールさ」で説明がつく。

皆さん、スマホは何を使っていますか?ほとんどの人がiPhoneだと思いますが、私は違います、Huaweiです(知るか)。

なぜアップルiPhoneを使うのでしょうか。確かにスペックは素晴らしいです。サクサク動きます。カメラの性能もいいです。何より秀逸なデザインが素晴らしい。ですが、iPhoneと同じ、もしくはそれ以上のスペックを持ったandroidスマホだっていくらでもあります。先ほど挙げましたHuawei、galaxy、Xperia・・・。スタイル、スペックでは劣らないでしょう。スイッチングコスト(他の機種に変える費用、そして十分な信用をもてるかということ)も関係しているでしょうが。なぜiPhoneなのでしょう?

 

ズバリ言いますと、それはアップルiPhoneが「クール」だからです。

そこではどんな理由も後付けである。iPhoneと聞いて、最初と最期で頭に浮かぶのは「クール」ではないでしょうか?違ったら「違うわい」と画面に言ってあげてください。はい。

 

これで「クールさ」がどういうものか分かっていただけたと思います。

 

今回の「SHAKE SHACK」にしても全く同じことが言えるのです。

1500食も高級なハンバーガーを無料配布しちゃうの⁉

SHAKE SHACKマジ神!絶対また食べに行くわ!

え、この前食べたハンバーガーって920円もしたんだ

人々の感覚に「SHAKE SHACK」は「クールなブランド」であるということを刻み込んでいく、ということです。

フリー(無料)」であるが故に企業価値を落とさない効果があります。

もしも、今回「920円のところ、500円で販売します」としたとします。ただの値下げセールですね。これをやってしまうと大変なことになります。安い日にしか食べに来なくなる人がいるのです。なんでもそうでしょ?クーポンが無いと行かないだとか言う人たち。結局そのお店の熱狂的なファンではないんですよ。そういう人たちの値下げされたものの見方は「安物なのね、ありがたやありがたや」ではないでしょうか。実際私もそうです。某家電量販店で山のように投げ売りされたスマホケースを見ると「安物なのね、余計に要らないわ。タダでも要らないわ」と思ってしまいます。ってなると、企業価値(知価ブランド)を低く見てしまいますよね。

 

つまり、クールさで魅了するためには、価格を「フリー」にする必要があるんです。

それが先ほど申し上げたように、企業価値を落とさないことに繋がります。

 

既存ファンを邪魔しない

ファンは、新規に邪魔されるのを嫌がる。

今回無料配布した場所は、まだオープンしていない新宿のサザンテラス広場です。

その時点でオープンしているお店は外苑いちょう店、恵比寿店、国際フォーラム店の3つでした。それぞれの場所で1日で500食作った方がコストをかなり抑えられるはずです。ですが、それは非常に危険なのです。コストを抑えるということは、リスクを高めることに繋がる場合もあります。

では、どういうリスクがあるのでしょうか?

「SHAKE SHACK」は紛れもなく人気なお店です。私はこれまでに4回食べに行ってます。待つんですよ。並ぶんですよ。結構な時間。ワクワクとドキドキを胸に抱いて。

平均待ち時間は20分くらいですね。ほんとバラバラなんであてにしないでください。

もし、「待ち時間が倍になります、新規が押し寄せたせいです」と説明されればどうでしょうか。嫌ですよね。ふざけんな!待てるかマジョルカ僕トーマス!ポッポー状態になりますよ。

つまり、コストダウンを狙って無料配布を考えちゃうと、既存のファンの邪魔をしてしまうのです。マクドナルドとか見てください、ポテトのクーポンが配信されたらとんでもない学生の数が押し寄せます。やめちょくりぃぃぃ。お店はてんてこ舞いですよ。

だから、まだオープンしていない新宿サザンテラス広場で無料配布をしたと考えました。単に、オープン記念にそこでやったと言われてしまえばそれまでですが(笑)

 

将来獲得利益を増やす

☆損して得取れ

ハンバーガーを1500食無料で配布したときの費用と収益の関係はどうなるでしょうか。

確実に費用が収益を大きく上回りますよね。大きな損失です。

ですがこれは、一時の損益計算を「カネ」という価値で測ったものでしかありません。

1500食を無料で配布した「価値」は別の場所に保存されています。

それは、人々の心の中です。本当に美味しかったのなら、また食べに行きたいと思いますよね。それも1回だけではなく、何回もです。美しくも狂おしいファンならば毎日食べたいと思うでしょう。

将来獲得利益を増やすというのは、まさにソレです。

損して得を取れとは良い得て妙ですよね。

それにちなんでぶっとんだ会計の話になります。この世は貸借対照表でできているのかもしれないと思うことが多いわけですよ。何かしてあげたり、してもらったりすると、事実上の損はあれど、得はないなと。でも、後日それが効いてくることがあるから得が無いとは言い切れない。そんな概念で捉えておくと意外と面白いんですよねコレが。

 

 

以上が「SHAKE SHACK」の無料配布に学ぶ!です。

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